2009年7月6日月曜日

日経ビジネス:農協直販所では人為的に販売価格をつり上げている!……これって独占禁止法違反じゃないか?

この農協の直販所では市場価格の2〜3割アップで強引に商品を販売しているという:
割高でも客の絶えない農産物直売所:日経ビジネスオンライン: "高い価格の維持と品質の良い農産物の供給──。この2つを両立させているのが、みずほの村市場を運営する農業法人のみずほが設けた独自のルールだ。

そのルールとは、「後から参入する農家は、先に参入していた農家と同じか、それ以上の価格をつけなければならない」というものだ。

例えば、ダイコンを最初の参入者が1キログラム100円で売っていたとしよう。次に参入する人は100円以上の価格を、3番目の参入者は2番目の人以上の価格をつけなければならない。"
市場参加者の値決めを拘束しているという意味で、明らかに公正取引法に違反している。その結果、消費者は余分のお金を農協にぶったくられている。でも公正取引委員会と検察は動けない。なぜか?

農協は「協同組合」だから独占禁止法の規制の対象外となるからである。だからあいつらはやりたい放題なのだ。農協の全国組織はニッポンの食糧供給において圧倒的な占有力を持っていることを考えると、協同組合なら独禁法の規制を受けないという現行法は、時代遅れというしか言いようがない。

可哀想なのは都市住民。なけなしの蓄えを生涯に渡って農協にむしり取られることになる。

6 件のコメント:

黒須 さんのコメント...

ゲームとして成り立つんですかね?こういうプライシング。

ところで、先日のNHKの米食う人々という番組のイタリア編、ご覧になりましたか?イタリアのリゾット用の所謂ブランド米の紹介だったんですが、1)収穫量:2)売り上げ:3)そして番組で言われてた”他の4倍”の価格、というのがどうも計算が合わない。コシヒカリなみの値段なのに、どう計算してもそんな価格で売れているとは思えない。このあたりも、某筋の宣伝工作の一環ですかね。

Unknown さんのコメント...

この番組は見てませんが、例によって例の如きクサイ番組だったみたいですね。とにかく販売価格を吊り上げることしか考えていない。あそこではこんなに高いのだ、だからおいらのコメと土地も高くて当たり前だといって全体をかさ上げしようという魂胆。OPECと何らかわりがない。

安くて良いものをたくさん供給すれば全員が豊かになるという松下幸之助の「水道哲学」は日本のヒャクショウには理解できないみたい。

Jun さんのコメント...

もう全国でやりたい放題ですね。そんな馬鹿げたルールの直販所で買う方にもちょっと問題があり、だと思いますが。


http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/a/107/index2.html

”例えば十勝ワインには、わたしが調べて雑誌に書いた10年ほど前には、ブルガリアのバルク(樽)が含まれていた。純粋な十勝で作られたワインとは言えないものである。淡路島の玉ねぎは、中国から持ってきて粒をそろえているだけだった。北海道のアスパラ、じゃがいも、ブロッコリーには実はオーストラリアのクイーンズランド産のものがあった。

北海道の産地偽装を発表したときには、講談社へ出版停止および回収を求めてきた。しかし「わたしはクイーンズランド州政府とホクレン・インターナショナルが交わした契約書を持っている」と言ったら、結構ですと引き下がったのだ。このように隠された真実を明らかにしようとすると、脅してくるのである。”

ずいぶんとホクレンも極悪なことやったみたいですが、この件って騒ぎになったんですかね。マスコミも吉兆やら零細商社みたいな、どうでもいい小物がちょっと偽装や使い回しをしただけで死ぬほど騒ぐなら、もっとこういう組織的な巨悪をなんとかして。安く海外から輸入するところまではいいんですけど、それを国産と称して売って鞘を抜くとか下も下。

Unknown さんのコメント...

大前研一も、ノーキョーから組織的な圧力を掛けられて、最近は沈黙してしまったみたいですな(まだ発言してるのかしら)。

マスコミは「農協とか全農は悪人だけれど農民は善人」とのスタンスですが、「協同組合」である以上農協がえげつなく儲けた超過利潤は組合員である農民に還元される仕組み。両者は切り離せないものです。それを忘れては問題の本質はみえてこない。

Jun さんのコメント...

いや、今でも大前さんは批判を続けていますよ。この日経コンピュータ25周年の基調講演とかでも、自分は農民の敵と言われて久しいが提言は辞めない、と言い切ってます。

”米をつくるとオーストラリアの米は日本の20分の1ぐらいのコストでできる。補助金のない国はそういうふうに自助努力を農民がするわけです。・・・・中略・・・

農業基盤整備事業に42兆円も使うんだったら世界中の農地を買えますからね。カーギルとかコンアグラとか、世界4大穀物メジャー全部を買っても7兆円ですから、42兆円もかけて土木工事をしている場合じゃないでしょう。海外の農地や穀物メジャーを買った方が日本の食糧安保は高まるんだということを書きました。私は農民の敵といわれて久しいですけれども発言は止めません。”


日経BPの方の連載で他にもいろいろ農業・漁業団体のふざけた行為を暴いているんで一読をお勧めします。

http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/a/03/

第3回
愚民政策が生んだ「ウソばかりの“国産”食品」
”長崎の漁獲高が多いのは、中国の山東半島まで行って買い付けてくるからだ。大漁旗を掲げて帰港するのは当たり前。満杯にすべく、いろいろなルートで調達しているからだ。業界関係者なら半ば常識だろうが、こうした実態を知っている消費者は少ない。”


今号のSapioでもさっさと今の競争力の全くない日本の農業を尊厳死させろという内容の記事を書いています。どうやら農業特集?の回らしく、他にも農業に関していろいろな方の記事が載ってました。かなりキツイ言い方してますから、絶対嫌がらせうけるでしょうね。

http://skygarden.shogakukan.co.jp/skygarden/owa/sol_magcode?sha=1&neoc=&zname=2300&keitai=0

”SPECIAL REPORT:利権と誤解と怠慢に満ちた衰退産業から脱却しよう 農業が日本を変える

[提言]あえて言う、「日本の農業」に尊厳死を。/大前研一”

Unknown さんのコメント...

あっ、そうですか。大前研一は農家の嫌がらせにも屈せずに頑張っているのだ。尊敬します。でも身辺の安全には気をつけた方がいい。日本海側のイナカの県では農家に都合の悪いことをしようとすると「ガソリンぶっかけて火を付けるぞ」と脅迫されるらしいです(千葉県の国際空港でも同じだから、これは全国的か)。

個々の農家は根っからの悪人ではないにせよ、ニッポンでは集団の利益のためには手段を選ばないのが伝統ですから、コワイ。漱石も「人間は所属集団のためには平気で悪辣なことをする、集団の倫理は個人の倫理の劣る」といってますがその通り。

農業問題で正論を述べることは、ことほど左様にたいへん勇気が要ること。数少ない農業学者先生がそれにもめげず頑張ってられますが、負けないでいてほしいものです。